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刈り込みヘアーが止められず、はや10年。Webの情報(マーケティングやWebメディア運営…etc)について情報発信します。

Hellow,World

ferretメディア化もうすぐ2年。立ち上げから参加してたけど退職して独立することにしました 

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わずか3記事しか書いてない当ブログですが、久しぶりの更新が退職エントリーというのはなんともお恥ずかしい……。そして、自分がまさか退職エントリーを書くなんて思ってもいなかったわけですが、その原因はこちら。
 

 

 
 
自分の退職エントリーより先に “退職されましたエントリー” が公開されちゃったんです。よく退職エントリーは目にしますが、退職されましたエントリーを見たのは初めての方も多いはず笑。
 
そう、まさにこの執筆者である飯高さんが編集長を務めるメディア『ferret』、株式会社ベーシックを8月末で退職しました。例に習って、僕も約3年間に及ぶferretでの軌跡を綴ろうと思います。よくあるようなブラックな感じ?ではなく、ferret立ち上げに加わり何を学び何を得たかを自分のためにも振り返った内容なのでご安心を笑。
 
そして、単純に自分語りだけじゃつまらないと思うので、メディアを立ち上げるにあたっての体験談も交えたいと思いますので、これからメディアを立ち上げるという方は参考にしてもらえればと。
 

激動のSEO業界から株式会社ベーシック Ferretに転職

 

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はじめに、僕自身がferretに入る前は、ベンチャー企業で大手から中小企業などがクライアントのSEOコンサルをしていました。当時、被リンクが爆裂に有効だったなかで、突如としてパンダアップデートという大きな変革がSEO界隈では起こっていて、常に僕も爆裂にバタバタしていた記憶があります。
 
そんな折、訳あって前職を退職したタイミングで転職エージェントに紹介されたのが株式会社ベーシックの当時、Ferret事業部(※1)でした。Ferretのツールには以前からお世話(SEOスカウターとか神すぎた)になっていたし、たまたま中の人とも面識があったうえ、なにやら新しいことをやるという話だったので、何かの縁だと思い転職することを決めました。
 
(※1)実は、ツールを提供していた当時はferretの頭文字は大文字の “F” だったんです。
 
その新しいことをやるっていうのが、まさに今のメディア『ferret』でした。当時はツールとしての知名度が高くて、業界としてもSEOツールというポジションだったので、メディアに方針転換するというはマジで勇気のいることだと思います。しみじみ。
 

ココでの学びポイント

 
時として、既に築かれたものがあっても市場の変化には抗えない。常にチャレンジが必要であり、捨てることを恐れてはいけない。今あるものも、いつかは陳腐化するということを学びました。
 

Ferretのメディア化、未経験で突如ライターに抜擢された入社後

 
正式にferretに入った後は、ディレクター業みたいなことをやっていましたが、本格的にメディア化を進めるにあたって誰が書くの?みたいな話になったタイミングで、抜擢されたのがまさかの僕。
 
これまで、執筆業のようなことは未経験なうえ、正直に言うと嫌い……。でも、言われたからにはやるしかないじゃん! みたいな負けん気で「文章の分かりやすさとはなにか」について調査したり、実際に書きまくったりしました。そのほか、コンテンツマップやペルソナなどをガッチリ時間かけて作ったのを覚えています。
 
このタイミングで突如として現れたのが、先ほどの現編集長である飯高さん。今もですが、クールなフリして負けず嫌い(尋常じゃないマウンティング気質)、一言で言うと “鼻につく人” 。あくまで第一印象です笑。あんまり言うとぶっ潰されてしまうので……。
 
そんなよくわからない状況で、急に現れた飯高さんとたったの2名でferret編集部が編成されたんです。さらに、この2名で150記事を2ヶ月くらいで執筆するという計画には泡吹きそうになりました笑。
 
真っ赤になるほど赤入れされた原稿を直し、新たに執筆して……を繰り返して、記事を執筆するにあたって、自分の型みたいなものが少し分かったのはこの頃で今の素地にもなりました。
 
それでも、なんとか目標通り進めるも、メディアの方向性との違いから結果的に全ての記事を破棄することに。
 
ここで不満をぶちまけました笑。
 
まさにこの時に、「何を考えてるかよくわからない」という旨を伝えた気がします笑。そこで、飯高さんが「俺が指揮をとる」というような話していたので、「よく分からないけど1年は信じてやります」という話で落ち着きました。
 
ふと振り返ると、やはりメディア経験者が飯高さんのみで手探りの中、右往左往してた結果だったので、今思えば仕方ないっちゃー仕方ない部分もあります。
 

ココでの学びポイント

 
指揮系統の統一、そして、チームへの万遍で円滑な情報共有。組織として初めてのことにチャレンジするのであれば、やっぱり知見のある人が旗振り役に立った方が良いということ。たとえ失敗しようが成功しようが旗振り役を理解して、信じて付いて行くという潔さ笑。
 

ようやくリリース!でも、壁にぶち当たりまくったリリース後

 

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途中から現副編集長の水落さんも編集部に入り、リリースするまで本当に多くの壁にぶつかりながら、なんとかリリースまでこぎつけました。
 
しかし、ようやくリリースできたメディアでも、そこからが本当のスタート。最初は全く数字が伸びなくて編集部にも焦りが見え始めることに……。
 
加えて編集部としての記事執筆スピードと更新スピードに乖離があって、明日の更新する記事がないほど自転車操業で、リリースした後も辛い時期が続いてました汗。
 
まさにメディアのリリース直後によくある暗黒時代みたいなもんですが、当然のごとくferretにもありました。企業のオウンドメディアなども、ここが辛くて諦めてしまいがちですが、一番の踏ん張りどころなのではないでしょうか。
 
ちょうどこのくらいの時期に、僕の記事が初めてバズったのを覚えています。
 
数字で言えば些細なものですが、この経験が僕の中では忘れられない快感に。相変わらず書くこと自体は好きじゃないものの、情報が流通に乗って読者に届く、その結果、何らかの反響が得られるのはメディアならではの楽しみだと感じました。
 
この経験があったからこそ、メディアが好きになったので、個人的には大きな心境の変化でした。そんな小さな成功体験を積み重ねて、編集部全員で試行錯誤していった結果、徐々に数字も上向きに。(半年くらいかかったでしょうか?)
 
それ以外で言うと、個人的に地元の情報にフォーカスした福島TRIPというローカルメディアを立ち上げました。
 
 

ココでの学びポイント

 
メディアは本当に地味なことばかり。すぐに結果のでない最初はそれが一番辛くて、大変なところだけど辛抱強く続けることで何らかの結果はでる。その結果を踏まえて、いかに軌道修正していくかのスピードがメディアの成長を促すうえで重要であること。暗黒時代は小さな成功体験で乗り切れ!
 

ライターから編集へ。仕組み化に苦戦

 
ferretの数字が伸び始めたタイミングでライターじゃなくて、いわゆる編集というポジションでメディアに関わりたいと提案。理由はたった2つ。
 
・記事を書くのが好きじゃない
・自分で記事を書くより他の人に書いてもらってメディアの数字を伸ばすほうが楽しそう
 
この不純な動機だけで自分が書くのを辞め、外部のライターさんなどと一緒に記事を作成していくわけですが、編集という考えがなかったで、ここから再び未知の領域に突入。やっぱりここでも書籍を読んだり、勉強会への参加、他のメディアの記事を見て学びつつ、外部のライターさんとのやり取りを重ねました。
 
ここで最も苦労したのは、仕組み化をすること。メディアの更新頻度を踏まえて、多くの記事を生み出さなくてはいけない、それでもクオリティは落とせないジレンマ……。
 
結果、完全な仕組み化は無理という決断に至りました。なぜなら、記事はデザインにも近いクリエイティブなもので、仕組み化することによってライターさんの強みを殺してしまう可能性があるからです。それでもメディアとして守るべき表現や読者へのメッセージがあるので、仕組み化というより “お約束” レベルの執筆ルールを作成。それに加えて、ライターさんとの密なコミュニケーションをとることで、経験、強み・弱みなどを理解し、そのライターさんを活かせるよう記事の執筆を依頼。
 
その甲斐あってか、外部のライターさんの記事も数字が取れるようになったのは、自分の記事がバズった時と同様に快感が……。(一応ですが、変な意味じゃないです)今、こうしてferretの基盤を支えているものは、そういった外部のライターさんがいてこそ成り立っている部分もあるので本当に感謝です。
 
そして、これくらいのタイミングで編集部に新卒できららという子が配属されてライターに。今では、僕より先に沖縄に移住し、独立したんですが一番手のかかる子で大変でした……笑。少しは僕の持っているものを与えられたかなと。
 
 

ココでの学びポイント

 
メディアをやるなら自分でも書いて読者を理解する必要がある。それを理解したうえで、初めてライターさんに依頼することが記事の質と量の両立に繋がる。そして、細かなことも重要だけど結局はライターさんとの信頼関係があってこそ。記事に対するフィードバック(反響の良し悪しも)もすることで、一緒にメディアを作っているという感覚を持ってもらうことが重要。
 

記事広告を通じてメディアのマネタイズにチャレンジ

 
リリースから1年以上が過ぎ、ferret自体もツールからメディアとして知名度が上がり、マネタイズの一つとして各月数社限定の記事広告を開始。僕自身、ferret在職後半に編集とメインでやっていたのが記事広告の執筆です。書きたくないけど(しつこいようですけど、これマジです)、モノを売るための文章ってなんだろう? つまり、文章で人にアクションを促すには、どうすればいいのかという疑問からやってみることに。
 
これが最もエキサイティングだった気がします。なぜなら、記事広告の掲載費用は決して安くないし、これまでのメディアと読者という関係性にクライアントが加わるからです。どちらを向くべきか、このバランスが非常に難しかった……。
 
でも、結果として向くべきは読者なんです。読者にとっていかに有益か、これに尽きると思います。強いて言えば、「執筆・編集 × 読者 × プロダクト(クライアント)」全て噛みあうことが理想で、広告であっても数百件のリード獲得するほど爆裂することもあります。そのためには、クライアントも一緒にどれくらい読者に向き合えるか、先ほどのライターさんしかり、一緒に作っていく感覚がここでも重要なんです。
 

ココでの学びポイント

 
記事広告では、「執筆・編集 × 読者 × プロダクト」この3つとも欠けてはいけない。記事広告を出稿する際は、投げっぱなしではなく、読者にとって有益かどうかを一緒に考える必要がある。
 

ようするに3年間、ferretで学んだこと

 
簡単に振り返っただけでも、ferretにいた約3年間は文章にすると膨大な情報になって落とし所が分からなくなってきましたが、以下の一文にあるように一難去ってまた一難のような3年間でした。
 
改めて、メディアを作るのは難しい!
 
小手先のことはいくらでも言えるかもしれませんが、実際にやってみると本当に泥臭くて地道にやってきた結果が今のferretを形成していると思います。
 
そして、ferretというメディアを作っていく中で最も学びを得たのは “マーケティングが学べた” こと。メディアもそうですが、マクロな視点で見ると記事単体で「誰に・何を・どうやって」というマーケティングの基礎(ベーシックの代表秋山さんも常日頃から言う口癖でもあります)を実践し、読者から反響を得るまでの一連の流れを高速でフル回転できたのはビジネスにも繋がる重要な経験です。
 
個人的にはマーケティングを学ぶとなると、けっこう漠然としてしまいますが、最も学びやすいのがメディアを運営することなのではと思います。
 

株式会社ベーシックとferetという組織に思うこと

 
僕は、ベーシックという会社とferretが大好きで、送別会のスピーチやFacebookの投稿は、ありのままの気持ちです。
 

 
なぜここまでベーシックが好きになったのか考えた時に、一番は「類は友を呼ぶ」と言うように、僕と同じように不器用な人が多いからなんじゃないかなと。(←おめーだけだ!というツッコミはなしで)めっちゃ勝手に分析した結果なんですが、ferretは特にそういう人が多いです笑。不器用ゆえの、真っ直ぐで人間味のある人が多いのが株式会社ベーシックという組織なんだと思います。
 
ちなみに、そんな濃い人が多いferretではライターを募集しているので、興味ある方は是非!
 
 
そして、常に前を走り続けてきた編集長の飯高さんには感謝しかありません。彼の背中をずっと近くで見続けてきたからこそ、今の僕があるのは間違いありません。
 

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▲最後にツーショットで撮った写真、もう兄貴みたいな存在でもあります▲
 
ferret自体は二年目を迎えてこれから、というタイミングではありますが、一方で、個人的に始めた福島TRIPも二足のわらじながら、確実に成長を続けていて芽が出てきたところで「福島TRIPの未来が見たくなった」のが本音。
 
そういった背景があり、9月から福島に移住しちゃいました! これからは福島TRIPの運営と並行して企業のメディア支援や地元の企業のWeb周りを支援していくWeb事業も既に進めているので、全く余韻なくバタバタしております。今後はもっと、このブログを更新することをここで約束して締めたいと思います。
 
 
 
ベーシック、ferretで働けて本当に良かった!
 
 
 
長い間、クソお世話になりました!!
 
 
 

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